インバウンド
【USPジャパンの視点】
要約
① 2月の訪日外国人旅行者数は1万6700人。2022年2月は変異株の感染拡大に伴い、再び水際措置を強化しているが、同様に感染拡大で水際措置が強化されていた2021年同月比と比べると27.1%増となった。ただし、コロナ以前の2019年比では99.4%減と低水準での推移が続いている。
② 日本政府は変異株の感染拡大防止に伴う水際対策を2022年3月に緩和し、観光目的以外の新規入国を一定条件下で再開した。
解説
懸念材料はあるものの、訪日外客数増加に向けて3月で潮目が変わったと見る妥当性
航空便の制限という直接的な影響だけでなく、ウクライナ問題は世界中のツーリストの意識に影をもたらしている。
一方で世界中で国内外の活発な人流は一気に進んでおり、遅ればせながら日本も3月から観光以外の目的の新規入国条件を緩め始めた。
今までは感染症の収束・拡大に合わせて水際対策も強弱をつけてきたが、今後は緩める方向への一方通行が定着しそうだ。それは世界の多くの国がゼロコロナの幻想を捨てて感染症と共存する判断を行っており、日本などアジア各国もそれに離反するデメリットを感じ始めている。
いくつかの手順と時間は必要だが訪日再開に一歩ずつ進んでいるのは確か、劇的に逆戻りする可能性は少ないと見るのが妥当ではないか。
【記事の概要】
日本政府観光局(JNTO)によると、2022年2月の訪日外国人旅行者数(推計値)は1万6700人となった。2022年2月は変異株の感染拡大に伴い、再び水際措置を強化しているが、同様に感染拡大で水際措置が強化されていた2021年同月比と比べると27.1%増(2021年の実数:7355人)となった。ただし、コロナ以前の2019年比では99.4%減(2019年の実数:260万4322人)と低水準での推移が続いている。
地域別では、訪日客数の多い順に、ベトナムが2600人、中国が2400人、インドが1700人、フィリピン1000人、韓国が900人。
また、航空データOAG社によると、2022年2月に国内主要6空港(成田、関空、羽田、福岡、名古屋、札幌)に到着した国際線の実績合計は、便数が前年比1.7%増の2853便、座席数は9.0%増の70万4385席だった。
なお、日本政府は変異株の感染拡大防止に伴う水際対策を2022年3月に緩和し、観光目的以外の新規入国を一定条件下で再開した。しかしJNTOは、今後は各国の感染状況や出入国の規制の変化等に加え、ウクライナ情勢の動向による影響も注視する必要があると指摘している。
【引用元】
https://www.travelvoice.jp/20220316-150855
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