訪日観光・インバウンド対応
【USPジャパンの視点】
要約
① 米国の観光産業ニュース「スキフト」が、独自で各国の入国要件の健全性を指標化した「Skift Travel Health Index」の最新版を発表し、日本について、3月以降に海外からの新規入国数上限を段階的に引き上げている状況を「ついに回復のサイン」と表現した。
② インドネシア、タイ、シンガポールは国境を開放したことで指標が向上、一方でロシアと中国の指標はさらに悪化、前者はウクライナ問題、後者はゼロコロナ政策によるロックダウンの影響が大きいとしている。
解説
「入国要件の緩和=健全」が世界基準、日本人のウイルスへの恐怖心の功罪
世界の先進国と比較して、日本の感染症対策は上出来だったとの見方が大勢を占めている。死者は少なく、暴動も起きず、経済も致命的な水準まで悪化していないからだ。
一方で、日本を含めた東アジア各国の「鎖国」状態に関しては辛辣な意見が多いようだ。国際観光は、広く開かれた中で需要と供給のマッチングが行われるところに面白みがある。数か国の「鎖国」は多くのツーリストのモチベーションを低下させ、多くのトラベルエージェントにエクスキューズを強いることになる。
世界は少数派のルールで動いてはくれないということに対して、日本などが「正しく恐れる」ということの解釈を再考するタイミングなのだろう。
【記事の概要】
米国の観光産業ニュース「スキフト(Skift)」が、独自で各国の入国要件の健全性を指標化した「Skift Travel Health Index」の最新版を発表した。スキフトでは、日本について、2022年3月以降に海外からの新規入国数上限を段階的に引き上げている状況を「ついに回復のサイン」と表現。旅行の健全性が改善し始めたと報じている。
しかし、日本は段階的に正しい方向に向かっているものの、パンデミック前まで観光で世界をリードしていた姿が完全に元に戻るにはまだ時間がかかるとみている。海外旅行会社は、国境再開に向けて、日本での各種チケットの販売を始めたが、日本は依然として「旅行健全性指標」では下位国のひとつ。旅行実施の指標はパンデミック前の50%にも達していない。
一方、インドネシア、タイ、シンガポールは国境を開放したことで指標が向上している。
シンガポールは2月末から3月初旬にかけて、香港、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、タイ、イスラエルなどの国からのワクチン接種済み旅行者の受け入れを始めた。
タイは入国時の検査規定を緩和。インドネシアは3月1日にマレーシアとの旅行回廊をオープンした。
世界全体をみると、今年3月は前月から大幅な伸びは見られなかったものの、指標のグローバルスコアはわずかに改善。2019年3月を100とすると、世界平均は75にまで回復している。
そのなかで、ロシアと中国の指標はさらに悪化。最下位はロシアで、明らかにウクライナでの戦争が大きく影響している。しかし、その影響は欧州には及んでおらず、3月はほとんどの欧州諸国で旅行実施は好調に推移した。
ロシアでは、国内旅行が比較的堅調。プーチン大統領は3月末に、国内航空路線の需要喚起策の法案に署名し、国内旅行を予約したロシア人に対する支援として約10億ドル(約1270億円)を確保した。詳細な中身について不明だが、パンデミック初期に導入されたスキームと同様に、キャッシュバックサービスとして提供されるようだ。
前回、観光当局はロシアのOTAを通じて行われたホテルやツアーの予約に対して最大20%のャッシュバックを行った。
中国は現在、感染者数の増加に苦しんでいる。ロックダウンと絶え間ない検査によって、旅行需要は冷え込んでおり、ロシアに次いで最も指標の低い国となった。
中国は厳格なゼロコロナ政策を維持しているため、旅行業界への影響は大きく、データ企業Shiji Groupによると、新規予約数と宿泊日数は、パンデミック初期の水準にまで落ち込んでいる。
【引用元】
https://www.travelvoice.jp/20220421-151078
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